治験に参加するには?難病・希少疾患の治験情報の探し方
「新しい治療を試したい」「まだ承認されていない薬を使いたい」という方へ。治験の仕組みと参加方法を解説します。
1. 治験とは
治験とは、新しい薬や医療機器の有効性・安全性を確認するための臨床試験です。国(薬機法)の承認を得るために必要なプロセスで、厳格な管理のもとで行われます。
少人数(健常者など)で安全性・用量を確認する段階
少人数の患者で有効性・安全性を評価する段階
多数の患者で既存治療との比較を行い承認を目指す段階
承認後の市販後調査(安全性モニタリング)
2. 治験を探す方法
jRCT(Japan Registry of Clinical Trials)
国内の臨床研究・治験を一元管理する公式データベース(厚生労働省)。疾患名や薬剤名で検索できます。「募集中」でフィルタリングすると参加可能な試験が見つかります。
jRCTを開くClinicalTrials.gov(米国)
米国NIHが運営する世界最大の臨床試験データベース。国際的な治験も掲載されており、日本の施設が参加している試験も検索できます。英語サイトですが、疾患名の英語表記で検索可能。
ClinicalTrials.govを開く主治医・専門医に相談
治験情報は公開されていないものもあります。専門医・研究班に直接問い合わせるのが最も確実です。難病情報センターの各疾患ページに研究班の連絡先が掲載されています。
3. 参加のメリット・デメリット・注意点
メリット
- 未承認の新薬・治療に早期アクセスできる
- 治験薬・検査費用が無料
- 頻回の診察・検査で健康管理が充実
- 医学・社会への貢献になる
デメリット・リスク
- プラセボ(偽薬)群に割り当てられる場合がある
- 未知の副作用・有害事象のリスク
- 来院・検査の頻度が増える
- 生活上の制約(食事・飲酒など)が課せられる場合がある
4. 患者申出療養・拡大治験(EAP)
患者申出療養
患者自らが申請することで、保険診療と組み合わせて未承認薬等を使用できる制度(2016年〜)。通常治験の対象外となった方や、治験が実施されていない疾患の方が利用できる場合があります。申請には病院・患者の共同申請が必要です。
拡大治験(EAP: Expanded Access Program)
承認申請中の薬を、治験対象外の患者が使用できる仕組みです。製薬会社が独自に設定する場合があります。希少疾患では選択肢になり得ます。主治医を通じて確認してください。
5. 参加前に確認すること(チェックリスト)
- ☑試験のフェーズ・目的を理解している
- ☑プラセボ群の可能性について納得している
- ☑来院頻度・期間の制約を把握している
- ☑インフォームドコンセント(説明同意文書)を十分に読んだ
- ☑副作用発生時の補償・対応を確認した
- ☑主治医・家族と相談した
- ☑辞退できることを確認した
6. よくある質問
Q. 治験に参加すると費用はかかりますか?
A. 治験に参加している期間の治験薬・検査費用は通常無料です。交通費の補助が出る場合もあります。ただし試験期間外の通常診療費は自己負担です。
Q. 治験中に普通の病院にもかかれますか?
A. かかれますが、治験薬と他の薬の相互作用を避けるため、治験実施医療機関に必ず報告する必要があります。自己判断で薬の追加・変更はしないでください。
Q. 途中でやめることはできますか?
A. 治験は自由意思に基づくものです。いつでも理由を問わず辞退できます。辞退しても不利益を受けることはありません。
Q. 希少疾患で患者数が少ない場合はどうなりますか?
A. 希少疾患では「患者申出療養」や「拡大治験(EAP)」などの仕組みがあり、正式な治験に参加できない方でも未承認薬を使用できる場合があります。