代謝・遺伝疾患
アルファ1アンチトリプシン欠乏症
Alpha-1 Antitrypsin Deficiency
概要
SERPINA1遺伝子変異により血清中のα1アンチトリプシン(AAT)が著減する常染色体劣性遺伝疾患。肺ではエラスターゼが阻害されずに肺胞を破壊し肺気腫をきたし、肝臓では異常AATが蓄積し肝障害をきたす。
+主な症状
- 肺気腫(若年性・基底部優位)・慢性閉塞性肺疾患
- 肝硬変・肝細胞癌(肝型)
- 新生児肝炎・乳幼児期の黄疸
- 壊疽性膿皮症(皮膚型)
- 肉芽腫性膵炎(まれ)
- 労作時呼吸困難
🔬原因・メカニズム
SERPINA1遺伝子変異(最多:ZZ型=Glu342Lys)。変異AATは小胞体から分泌されず肝細胞内に蓄積(肝障害)。血清AAT低値により肺でエラスターゼが阻害されず肺胞破壊が進行する。
🩺診断方法
血清AAT濃度測定(<11μM)。AAT表現型(Pi型)解析。SERPINA1遺伝子型解析。肺機能検査(閉塞性パターン)・胸部CT(気腫性変化)。肝生検(PAS陽性封入体)。
💊治療法
肺型:禁煙・気管支拡張薬・AAT補充療法(静注)。重症肺気腫:肺移植。肝型:肝庇護療法・肝移植(重症肝硬変)。siRNA/ASO療法が開発中(異常AAT産生抑制)。
📈経過・予後
喫煙者では急速に肺機能低下が進行し予後不良。非喫煙者は比較的良好だが肺気腫は進行する。肝型は小児期の重症例で肝移植が必要になることがある。
🔬治験情報
この疾患の治験情報(ClinicalTrials.gov)
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